◆ 彼岸花の咲く丘で ◆




























少しだけ暖かな秋の丘は彼岸花の花が咲き誇るが、
夜ともなれば、
女のか細い、枯れ枝のような、白い蝋のような腕が
無数に地面から生え出し、空を掻きむしり、
裂けた指先から滴る赤い血と黄色い膿で、
あたりの彼岸花と区別もできなくなるという。

娘たちは、その細いが健康的な腕を二人からめ
彼岸花のマネをしようとして遊んでいるが、
彼女たちには、膿も血も無いから、
到底彼岸花にはなれるわけもない。
また、それが救いなのかも知れない。
そんな少しだけ暖かい秋の日の、
彼岸花の咲く丘でのお話。
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